【お客様事例】株式会社TOCHU様
中小企業向けアジャイル型マネジメント教材としてManagement 3.0を受講
— まずは、貴社の事業内容について教えてください。
新井様:TOCHUは設立9年目の不動産仲介会社です。不動産仲介業にもさまざまなジャンルがありますが、TOCHUが扱っているのは投資用の不動産です。その中でも特にワンルームのような小さな部屋をメインに取り扱いをしています。
不動産仲介は、不動産を持っている人と買いたい人をマッチングさせるビジネスです。しかし、従来の不動産業界では長い間、不動産を持っている人が適切な価格で売れない、あるいは買いたい人が本来の価値より高い価格で買わされてしまうという、双方損をするようなビジネスが成立してしまっていました。
このような不動産業界の問題をなんとか解決したいという思いで、現在の代表の伊藤が立ち上げたのがTOCHUという会社になります。
人事部は、社内のメンバーに対して知識やスキルを適切に身につけられる研修を探して提供し、たとえビジネスモデルや環境が変わったとしても、マネージャーやセールスパーソンとして通用するような人材開発を行っていく責務があると考えています。
— Management 3.0を受講されようと思った背景についてお聞かせください。
新井様:一番は、今回同席している北村や安藤などのような次世代のリーダー達に最先端の研修を受けて成長してほしいという思いがあったからです。
情報が溢れかえっている現代で、自分に合った情報を取捨選択することは、もはやそれ自体が一つのスキルともいえる状況になっていると思います。また、たとえ適切な情報を見つけたとしても、それを自分の血肉にしていくことは更に難しくなってきていると感じています。
そのような状況の中でどう生き残っていくか、TOCHUの5年後を考えたときに、営業力はもちろんですが、TOCHUにきたら人が育つ、かつ仮にTOCHUから出ていったとしても、どこでも通用する人が育つ状態にしなくてはならないと思いました。
だからこそ人事部は、社内のメンバーに対して知識やスキルを適切に身につけられる研修を探して提供し、たとえビジネスモデルや環境が変わったとしても、マネージャーやセールスパーソンとして通用するような人材開発を行っていく責務があると考えています。
中小企業ですと、一人で人事部を回しているケースも多いですよね。日々の業務に忙殺され、教育までなかなか手が回らないことも多々あると思います。しかし、それでは教育に力を入れている企業に後れを取ってしまうのも事実です。そのため、まずは人事部自身が目利き力を上げていく必要があると思っています。
一方で、メンバー自身が有益な研修やトレーニングを見付けたらぜひ、部門長や人事部に進言してほしいなとも思いますね。メンバーから自発的に出る「成長したい」という相談は大歓迎です。
もう一つ、受講を決めた理由として、Management 3.0の研修内容も挙げられます。
最近、ティール組織などでも触れられていますが、私はTOCHUを、メンバーそれぞれが今まで以上に自発的な姿勢を持ち、主体的に物事に素早く対応することで、変化に強い組織にしたいという希望があります。
しかしながら、世の中の研修で「主体的になるには?」「素早く行動する必要性とは?」「変化に強いとは?」などの問いに対して体系的に学べるものが少ないですよね。世間ではこういった考えをアジャイルという言葉で定義していることが多いですが、そもそもアジャイルな組織になるための手法もまとまっていないのが実情だと思います。
Management 3.0の研修には、こういった内容が十分に含まれており、まさに今の自社に最適なものだと感じたのも、受講を決めた一因です。
自分自身が持っていたマネジメントに対する意識が大きく変わった研修になりました。
— 実際に受講されてどうでしたか?
安藤様:自分自身が持っていたマネジメントに対する意識が大きく変わった研修になりました。私がTOCHUに入社する前に勤めていた企業は、どちらかというとマネジメント2.0で成り立っていた組織でした。自分の中ではそれが当たり前のマネジメント方法だと思っていたので、Management 3.0の研修の内容には大きな衝撃を受けました。
また、新しい考え方に触れられただけではなく、研修の内容をどう理解して、どう使っていくかが重要だという点も、研修で得られた大きな学びだと思っています。
北村様:私はTOCHUに入って2年弱、上長に昇格したタイミングで今回の研修を受講しました。今までマネジメントに関する研修を受けた経験がほとんどなかったため、最初はManagement 3.0の内容に難しさを感じる部分もありました。ただ、座学だけではなく、パネルなどを使ったワークショップも設けられていたので、楽しみながら学べました。また、資料の中の横文字などわかりにくい言葉をヒロラボさんが噛み砕いてわかりやすく説明してくれた点や、他社の事例なども補足して説明してくれた点もよかったなと感じました。
新井様:個人的に、Management 3.0は馴染みのある考え方でしたが、研修の中では特に文化の醸成の話が面白かったです。組織における文化とはものづくりのように線表を引いて、いついつまでに何%仕上がる、というものではないという話が研修の中にありましたよね。この考え方は、人材開発においても同じだなと再認識しました。
最近、Management 3.0の研修だけではなく、投資対効果を社内で説明しにくいという理由から、研修実施そのものを悩まれている企業が多いとよく耳にします。これはあくまで私の個人的な意見ですが、そもそも研修を投資対効果として考えるべきではないと思っています。
企業としてさまざまな投資に対してリターンを求める姿勢はもちろん理解できます。ですが、研修は筋トレのようなもので、継続的に行うことで初めて学びが定着したり、効果が実感しやすくなったりするものだと考えています。短期間で目に見えるリターンを求めるのではなく、数年単位で見て、気がつけば以前と比べて変化が出始めているくらいの視点で観測すべきものだと思いますね。
よかったと感じているのは、メンバーがリーダーのあるべき姿を定義できたことと、それを理解できた点です。
— 受講後の効果についてお聞かせください。
北村様:今回の研修を受けたことで、マネジメントや経営者の視点についてさらに学んでみたいと思うようになりました。
新井様:私が受講してよかったと感じているのは、メンバーがリーダーのあるべき姿を定義できたことと、それを理解できた点です。
研修を受ける前、メンバーは自分達の日々の業務に特化しており、業務に関連のないテーマについてはまっさらな知識の状態だったと思います。実際に、「アジャイルってなんですか?聞いたことのない横文字ですね」とか、「自己組織化って難しい言葉ですね」と口にしているメンバーもいました。
ましてや我々のような中小企業だと、うっかりすると上意下達が強すぎて、上司から学んだことが次の世代にも基準として残り続けてしまうことがあります。もちろん、これは上司を否定しているわけではありません。世の中にはどんどんと新しい考えが生まれているので、伝統もトレンドも両方を学んでほしいという意味です。
今回の研修では、主体的な姿勢を持ってさまざまな事象に対応していくことが自己組織化であることも体系的に学べました。そして、世の中は自分達が考えているよりも早く大きく変化している、だからこそ早め早めに手を打ち、振り返り、次の一手を練ることの重要性や方法論も理解できました。
当初は新しい考えに対して懐疑的だったメンバーも、身近な要素に置き換えて筋道を立てることで、最先端の要素を学べました。今回の学びは確実に将来のTOCHUに繋がっていくだろうと感じられたのも、研修の大きな効果として挙げられると思います。
ヒトモノカネが大企業より劣る中小企業が、いかに自分達の強みを活かして営業競争や人材獲得で勝つかと考えたときに、最も重要なのはやはりヒトだと思うんです。
— 今後の社内の教育方針についてお聞かせください。
新井様:今まで行ってきた営業スキル強化や、今回受講したManagement 3.0などはもちろん、今後も継続的に刺激的で最先端の研修を提供して、人材開発を続けていきたいと考えています。
ヒトモノカネが大企業より劣る中小企業が、いかに自分達の強みを活かして営業競争や人材獲得で勝つかと考えたときに、最も重要なのはやはりヒトだと思うんです。
カネは結局のところ、ヒトとモノにどう投資していくかという話に帰結しますし、モノに関してもSaaSの台頭により、大企業と変わらないシステムを使えるようになりましたからね。
ヒトが重要だからこそ、人事部として気にしているのは、内発的動機付けにどうアプローチできるかという視点です。もちろん、外発的動機付けも必要だと思います。ですが、例えばボーナスなどの金銭的報酬による動機付けはドーピング的な要素が強く、繰り返すことで企業の体力を削る要因になりかねないと思っています。ですから、企業の基礎体力を強化するためにも、まずは内発的動機付けにしっかりとアプローチして、骨太な企業になることが大切だと思っています。
また、我々のような上場していない中小企業の場合、採用面で世間に対してアピールできる材料が少ないことが多いです。そのため、募集要項がいわゆるブラック企業と見分けが付かないものになってしまっている企業も多々あります。
我々は最先端の教育を随時社内の人材に提供し、TOCHUにいてもらうことが市場において最も成長できる環境であることを体現していきたいと思っています。これは、現在在籍しているメンバーはもちろん、これから入社をしてくれるメンバーに対しても常に伝えていきたいメッセージですね。